多肉植物の冬の育て方!冬のお世話や寒さ対策を詳しく解説!
多肉植物の成長期である秋が終わり、本格的な紅葉を楽しめる寒い冬がやってきました。
しかし、多肉植物にとって日本の冬は寒すぎて、何も対策していないと枯れてしまうこともあるため、適切な管理をする必要があります。
適切な管理と言っても難しいことはなく、寒さ対策や日頃の水やりなどに気を付ければ無事に冬を乗り切れるので、安心してください!
この記事では主に、人気品種で育てている方も多いエケベリアなどの「春秋型」と言われる生育型の多肉植物の冬の育て方について解説していきます。
初めて冬越しする方や、冬の管理に自信がないとお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください!
多肉植物の冬の管理方法
エケベリアなどの春秋型の多肉植物は、春と秋が成長期で、最高気温が10℃以下まで下がる冬はほとんど成長しません。
成長はほとんどしませんが、適切な管理をしないと徒長したりと形が崩れることもよくあるので、特に置き場所と水やりには気を付けてお世話する必要があります。
置き場所・水やりについてそれぞれ解説していきます。
置き場所
冬も他の季節同様、日当たりのいい場所に置きましょう。
冬は日照時間が短いので、朝日から西日までの日当たりを全て有効に活用すると、徒長して形が崩れる心配はありません。
冬の直射日光は、葉焼けするほど強くないので、どんどん日に当ててあげましょう。
注意点として、春から秋までは5〜6時間の日照時間があった場所でも、冬は4時間も日が当たらない...ということもあるので、気を付けないと日照不足になることもあります。
今までの置き場所の日の当たり具合を確認してみると、意外と日が当たっていない時間が長かったりするので、一度確認してみてくださいね!
水やり
気温が低い中水をあげても根がほとんど水を吸わないので、春や秋と同じようにたっぷりジャブジャブあげてしまうと、土がなかなか乾きません。
そのまま土が濡れたままでいると、気温が氷点下近くまでグッと下がった時に土や苗が「凍結」することもあるので、冬の水やりは気を付けなければいけません。
また、水をあげすぎてプリプリパツパツ状態の苗は水分含有量が高いため、気温が氷点下近くまで下がった時に凍結しやすいので、この時期は基本的にその状態にはしない方が安心です。
水やりのタイミングは、天気予報をチェックして翌日以降が晴れか曇りで、最低気温が氷点下以下にならない気温が高い日が続く日を選びましょう。
頻度としては、以下が基本的な目安です。
- 成長した大人の苗は1ヶ月に1~2回
- 葉挿し苗などの小さい苗は2週間に1~2回
天気が良くない・気温が上がらないなどでタイミングが合わなければ、大人の苗は2〜3ヶ月に1回の水やりでも枯れることはないので、無理に水やりしなくても大丈夫です。
1回の水やりの量は少なく、水やり後1〜2日で土が乾く量をあげてください。
だいたい鉢の三分の一から半分程度までが濡れるイメージです。
気温が低いこともあり土が乾くスピードも遅いので、あげすぎないように気を付けましょう。
冬は屋外と室内のどちらで管理するか
屋外管理か室内管理になるかは地域によって違うので、お住まいの地域の環境で変わります。
以下の基準を参考にされてください。
屋外管理
雪が積もらない地域は屋外でも大丈夫です。
たまに積雪、降雪するという地域は、天気予報を確認して雪が降る前に対策をしましょう。
- 一時的に玄関などの室内に入れる
- 雪が積もらない軒下などの場所に移動させる
少しの雪なら大丈夫ですが、積もるほどの雪は多肉植物が傷む原因にもなるので、なるべく雪がかからないような場所に移動させてあげましょう。
例えば、夜に雪が降る予報の場合は、夕方ぐらいから玄関などの室内に一時避難させ、翌朝に雪が止んでいたら外に出してあげましょう。
室内管理
北海道や東北などの常に積雪する地域は、室内に入れないと枯れるため、完全に室内管理になります。
また、雪は積もらないけど、毎日最低気温が氷点下を下回る地域は室内が安心です。
ベテランのタニラーさんの中には、「寒さに慣れた苗はマイナス5℃でも外で大丈夫!」という方達もいますが、初心者さんはまずは枯らさないように室内に入れた方が安心です。
ですが、おうちの環境を知ることはとても大事なことなので、今後のためにいろいろと試してみるのはもちろんアリです!
例えば、「絶対枯らしたくない大事な苗のみ室内に入れて、葉挿しなどで増やした保険株を屋外管理にしてみる」というように、実験的に試してみるのがオススメです!
屋外でうまく冬越しすることができたら、寒さに強い苗に育ちますよ!
多肉植物の寒さ対策について
冬に多肉植物を屋外で育てるには、寒さ対策が必須になります。
霜対策
霜の影響で苗が凍ったり、傷むことがあるので、翌日の最低気温をチェックして、氷点下を下回るなら対策が必要です。
不織布や寒冷紗、新聞紙、ビニールシートなどをかぶせることで寒さを防ぎます。
マイナス5℃以下になりそうなら、まず新聞紙を被せ、その上に不織布をかけたり、不織布を被せた上にビニールシートをかけるなど、2重にするとより高い効果があります。
注意点として、シートなどを被せた翌日は、朝に必ずシートを取りましょう!
土が濡れていると蒸れるし、苗には日当たりも重要なので、必ず翌朝取りましょう。
ですが、どんなにしっかり寒さ対策をしていても、凍る時は凍ります...
もしも苗が凍結してしまったら、「絶対に枯れてしまう」というわけではなく、自然に解凍されることもあるので、凍ってしまったからと諦めないでくださいね!
凍ってしまった苗は、葉に透明感が出て透けたようになります。
この状態の苗を見つけたら、0℃以上で直射日光が当たらないところに移動させて、しばらく放置しておきましょう!
完全に運ですが、解凍されることがあります。
ホームセンターなどで市販の簡易温室もアリ!
日当たりがいい場所だと高温になって蒸れやすいため、温室を完全に閉めるのは夜から朝にかけてだけにして、昼間は必ず開けておくこと!
簡易でも温室は、温度と湿度の管理に気を付けないと高温多湿になりやすいため、中の苗が全滅ということもあるので、注意が必要です!
もし苗が全滅してしまったら、ショックで相当なダメージを受けるので本当に気を付けて使用しましょう。
それさえ気を付けていれば、温室は寒さ対策にかなり使いやすいです。
まとめ
今回は人気品種のエケベリアなどの春秋型の多肉植物の冬の育て方を解説しました。
多肉植物は冬はほとんど成長しませんが、置き場所と水やりに気を付けてお世話する必要があります。
- 置き場所:日当たりのいい場所
- 水やりのタイミング:翌日以降が晴れて気温の高い日
- 水やりの頻度:月に1~2回(2~3ヶ月あげなくても枯れない)
屋外と室内のどちらで管理するのかは、お住まいの地域の環境によって違います。
- 屋外:雪が積もらない地域
- 屋内:積雪する地域、最低気温が毎日氷点下を下回る寒い地域
冬の屋外管理は、寒さ対策が必須になります。
- 霜対策:不織布や寒冷紗、新聞紙、ビニールシートなどを被せる
- 市販の簡易温室:温度と湿度の管理をしっかりすれば、とても使いやすい
このように、多肉植物の冬の育て方には注意点がいくつかありますが、寒さ対策さえしっかりしていれば、枯れてしまうことはほとんどないです。
どうしても枯らしたくないお気に入りの大切な苗は、室内で管理することで寒くて枯れてしまうことから守れます。
枯れなければ、どれだけ伸びて形が崩れたとしても、春に形を整えてお世話をしていれば秋には絶対に可愛くなってくれるので、「とにかく枯らさないこと!!」を意識して、冬を乗り切りましょうね!
執筆・執筆協力
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多肉植物に関する幅広い情報を発信しているNoshiと申します。
2016年にホームセンターで出会った「ブロンズ姫」から始まった多肉植物ライフ。
エケベリアを中心にどんどん沼にハマり、気付けば育てた多肉植物は400種類を超えました。
今では苗の販売や、寄せ植えワークショップを開催するまでになった、北海道のタニラーです!
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